年内の米利上げ可能、ギリシャ問題は不透明要因=ボストン連銀総裁
2015年7月11日(土)02時41分
[ 10日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は10日、インフレが安定化し、ギリシャをはじめとする世界情勢が妨げとならなければ、連邦準備理事会(FRB)は年内に利上げする可能性があるとの見解を示した。
ローゼングレン総裁は、ギリシャ支援協議の行方や中国の景気減速が利上げ開始を遅らせる要因になり得るとしたうえで、インフレやドル、エネルギー価格の動向が依然不透明であることから、FRBは引き続き、米景気回復が継続しているとの見方を支える経済指標を見守ると述べた。
「米経済が、私や他のFRB当局者が6月に示した予想通り推移するようであれば、金融政策の正常化プロセスを年内に開始することは適切だ」と語った。
また、FRBのインフレと雇用情勢見通しは「かなりの不透明性」に左右されると指摘。米完全雇用の水準について、自身の見通しを5.25%から5%に引き下げ、利上げに対し忍耐強い姿勢であることを示唆した。
総裁は「ここ数週間で台頭したギリシャと債権団が実行可能な合意にこぎ着けることができるかとの疑念によって、今夏とそれ以降の経済動向が想定しにくい状況となった」と述べた。
今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持っていない。
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