ユーロ小動き、ギリシャ協議停滞で=NY市場

2015年6月26日(金)07時12分

[ニューヨーク 25日 ロイター] - 25日のニューヨーク外為市場では、ギリシャ支援協議が進展せず市場全体が取引を手控える中、ユーロの対ドルでの値動きは限定的だった。25日に開催されたユーロ圏財務相会合でギリシャ支援の詰めの交渉が行われたが合意には至らず。

ギリシャの債務不履行(デフォルト)回避のために27日に協議が再開されることになった。

ユーロ/ドルは終盤0.03%安の1.1202ドル。

朝方発表された5月の米個人消費支出は前月比0.9%増で、5年9か月ぶりの高い伸びとなった。自動車やその他高額商品への底堅い需要が支えとなり、米経済の第2・四半期に向けての見通しも明るさを増したが、ドルの動きは限定的だった。

BNPパリバ(ニューヨーク)の通貨ストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「ギリシャに関するニュースを見極めようと、市場の動意がなくなっている」と指摘する。

一方で「今週市場は、ドルの買い持ちポジションの構築を再開する意欲があり、米指標が回復しドルも上昇するとより強く確信している」との見通しも示した。

その他通貨では、スイスフランが対ユーロで10日ぶり安値水準に沈んだ。

スイス国立銀行(中銀、SNB)のジョルダン総裁が「スイスフランは大幅に過大評価されている」と述べ、今後も市場介入を続ける意向を示したことでスイスフランに売り圧力がかかった。

ユーロ/スイスフランは終盤の取引で0.31%高の1.04945ドルとなっている。ただギリシャが債権団と財政支援についての合意が得られなければ、安全通貨とされるスイスフランが大幅高となるともみられている。

アナリストの中には、市場はギリシャ協議が何らかの合意にこぎ着けると期待し、ユーロは対ドルで再びファンダメンタルズ(経済基礎的条件)要因により動くとする見方もある。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(ロンドン)の通貨ストラテジスト、ニール・メラー氏は、合意に至れば、キャリートレードでファンディング(調達)通貨となっているユーロは下落すると予想している。

*内容を追加します。

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