米株反発、ギリシャ交渉妥結への期待で
[ニューヨーク 22日 ロイター] - 22日の米国株式市場は反発、ナスダックは終値で最高値を更新したほか、ダウ平均も100ドル以上値上がりした。ギリシャ支援交渉が妥結するとの期待感が相場の下支えとなった。
ギリシャは新たな財政再建策を提案し、ユーロ圏財務相会合は慎重ながらもこれを歓迎した。ただ、財務相会合は提案を詳しく検討する必要があり、合意に達するかどうかを判断するのには数日かかるとして、結論を持ち越した。ギリシャは6月末に国際通貨基金(IMF)に18億ドルの返済期限を控えており、デフォルト(債務不履行)を回避するために新たな支援を必要としている。
キー・プライベート・バンクの首席投資ストラテジスト、ブルース・マケイン氏は「そもそも投資家を不安にさせている最重要の問題はまだ解決していないものの、心配事が1つ片付いた」と話している。
M&Aの活発な動きも相場のセンチメントを押し上げた。S&Pエネルギー株指数は1%上昇し、業種別で最高のパフォーマンスとなった。エナジー・トランスファー・エクイティが前日、パイプライン運営のウィリアムズ・カンパニーズに480億ドルで敵対的買収提案を行ったことを認めたことが手掛かり。ウィリアムズは提示額が著しく低いとして拒否している。
ウィリアムズは26%急騰し、S&P500種で上昇率首位だった。
米医療保険シグナは4.8%上昇。同社は同業アンセムが20日に買収を提案したが拒否していた。アンセムも3.6%高。
5月の米中古住宅販売が市場予想を上回ったことを手掛かりに、住宅関連銘柄の動向を示すPHLX住宅株指数は0.9%上昇し、米住宅建設大手のレナーは1.7%高となった。
米ブランド管理会社シーケンシャル・ブランズ・グループはマーサ・スチュワート・リビング・オムニメディア(MSLO)を3億5300万ドル買収することで合意した。MSLOは商いを伴って12.5%の大幅安となった。買収報道が出た後に株価は2日間で37%上昇していた。
ダウ工業株30種は103.83ドル(0.58%)高の1万8119.78ドル。
ナスダック総合指数は36.97ポイント(0.72%)高の5153.97。
S&P総合500種は12.86ポイント(0.61%)高の2122.85。
騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ1830で下げ1238(比率は1.48対1)、ナスダックは上げ1819で下げ988(1.84対1)だった。
BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は約53億1000万株で、6月の平均である61億7000万株を下回った。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)
終値 18119.78(+103.83)
前営業日終値 18015.95(‐99.89)
ナスダック総合
終値 5153.97(+36.97)
前営業日終値 5117.00(‐15.95)
S&P総合500種
終値 2122.85(+12.86)
前営業日終値 2109.99(‐11.25)
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