NY市場サマリー(17日)
[15日 ロイター] - <為替> ドルが下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)後に発表された声明について、思ったほどタカ派的でなく、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ時期が後ずれしたという見方が広がり、ドルが売られた。
声明では、米経済は回復して年内利上げに十分耐えられるとの認識が示されたものの、2015年の経済見通しが年初の低成長で下方修正された。
ドル指数は0.75%安。ユーロ/ドル
<債券> 米FRBがFOMC後に発表した最新の経済見通しで成長率と金利水準の予想を引き下げたことを受け、国債利回りがおおむね低下した。
イーグル・アセット・マネジメントのマネジング・ディレクター、ジェームズ・キャンプ氏は、「今回の経済見通しはかなりハト派的だったと見ている」とし、「FRBは9月に利上げに動く可能性があるが、確率は半々だ」としている。
終盤の取引で10年債
市場では、FRBは今回の声明で利上げに対する明確なコミットメントを示すことはないとの見方が大勢だった。BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コリ氏は、声明は予想通りで特にサプライズはなかったとし、そのために市場は若干上向いたとしている。
<株式> 小幅続伸。FOMC声明公表後は乱高下の展開だった。
FOMCメンバーの大半は引き続き年内の利上げを想定しているものの、2016年末と17年末の政策金利見通しは3月時点から切り下がった。
これを受け、金利と逆相関で推移する高配当銘柄が買われ、S&P公益株指数は0.9%高となった。
<金先物> 小幅続落して取引を終えた。ただ、引け後の時間外取引で反転し、プラス圏に浮上した。
朝の時間外取引中からじりじりと弱含みで推移し、寄り付き後も、主要な米経済指標の発表などの新規材料に乏しい中、午後のFOMC声明発表待ちの動意薄ムードが続いた。
ただ、引け後に声明が発表されると一転して急伸。FOMC参加者の政策金利見通しが全般に下方修正に修正されたことを受け、ドルが対主要通貨で下落し、つれてドル建てで取引される金塊相場も割安感から値を伸ばした。金利の付かない資産である金塊にとって米利上げペースが穏やかにとどまるとの観測が、相場を下支えした。
<米原油先物> エネルギー情報局(EIA)週報を受けて需給だぶつきの観測が高まり、小反落した。
相場は朝方、エネルギー需給の引き締まり観測を受けた買いが先行。61ドル近辺の小高い水準で推移した。
EIAが午前10時半に発表した週報が当初の需給引き締まり観測に冷や水を浴びせる格好となり原油相場はほぼ一本調子に値を削り、一時58.85ドルの安値を付けた。
午後のFOMC声明発表後は外国為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことから、ドル建て商品の原油は割安感を受けて買われ、引け間際に下げ幅を縮小した。
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