低格付け国債の利回りが上昇、ギリシャ懸念で=ユーロ圏市場

2015年6月6日(土)02時41分

[ロンドン 5日 ロイター] - 5日のユーロ圏金融・債券市場では、ギリシャを含む低格付け国債の利回りが上昇した。債権団が提示した改革案をギリシャが拒否したことで、支援協議の行方をめぐる懸念が高まった。

ギリシャはこの日期限を迎えた国際通貨基金(IMF)融資の返済を先送りし、月末の一括払いを要請。政府当局者からは難航する債権団との交渉打開へ総選挙を実施する可能性があるとの発言も出た。

欧州中央銀行(ECB)によるインフレ見通し引き上げや、市場のボラティリティーを受け金融政策を調整することはないとのドラギ総裁の発言で利回りが跳ね上がるなど、荒れ模様が続くユーロ圏債券市場では、こうしたギリシャの動向に警戒感が強まった。

また独連銀は同日、ドイツの2015年の国内総生産(GDP)伸び率見通しを従来の1.0%から1.7%に、16年の見通しも1.6%から1.8%に引き上げた。ユーロ圏の経済全体が峠を越えたとの見方から、利回り押し上げの要因となった。

ギリシャ2年債利回りは25%超と、3%ポイント近く上昇し、昨年7月の発行以来の高水準。10年債利回りは82bp上昇の11.61%となった。

ポルトガル、イタリア、スペインの10年債利回りは6━8bp上昇し、それぞれ2.94%、2.21%、2.19%をつけた。

独10年債利回りは2bp上昇の0.86%。

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