ユーロ相場は循環的に見て正常、過度な動きない=ECB専務理事

2015年4月23日(木)19時25分

[ベルリン 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事は23日、ユーロ相場について、循環の面から見て比較的正常な水準で推移しており、過剰な動きは見られないとの見解を示した。ユーロは対ドルで年初から11%下落している。

専務理事はベルリンでの会合で、ECBの緊急流動性支援(ELA)に関する質問に対し「ギリシャの銀行は支払い能力があると見なされているが、圧迫されていることも事実だ」と指摘した。

ECBのギリシャ銀行向けELAについて「現在の状況がいつまで続くか論じるつもりはない」と述べた。資金供給の担保価値については具体的な発言を控えた。

プラート専務理事はユーロ圏経済が回復に転じたとの見方を示したうえで、回復が持続的となるには、金融政策対応とともに構造改革が必要と訴えた。

講演原稿で「景気循環は上向いているものの、ユーロ圏の成長力の著しい低下に関しては対策がなされてこなかった」と指摘。「現在の景気回復をより継続的なものにするため、ユーロ圏には緩和的な金融政策と断固たる構造改革を協調させて進めることが必要だ」と強調した。

*内容を追加しました。

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