米中古住宅販売、3月は6.1%増の519万戸 1年半ぶり高水準

2015年4月23日(木)04時12分

[ワシントン 22日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が22日に発表した3月の米中古住宅販売は、前月比6.1%増の年率519万戸と、2013年9月以来1年半ぶりの高水準となった。伸び率は10年12月以来の大きさだった。市場予想の503万戸を上回った。

2月の販売戸数は489万戸と、当初発表の488万戸から小幅に上方修正された。

第1・四半期は経済活動が鈍化したものの、今回の統計は住宅市場が春の商戦を前に勢いを取り戻してきていることを示唆した。ただ、小売売上高や住宅着工件数、製造業関連の統計をみる限り、米連邦準備理事会(FRB)が6月に利上げに踏み切るほど第2・四半期の持ち直しは底堅くないとみられる。

TD証券のエコノミスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏は「中古住宅販売の勢いが力強さを増していることは非常に心強い。向こう数週間で経済活動が持ち直し始めることを示唆しているからだ」と述べた。

これまで住宅市場は、供給不足により価格が上昇し、買い手の選択肢が限られていた。3月は市場に出て売れ残った住宅の在庫が前月比5.3%増の200万戸となり、昨年11月以来の高い水準になった。前年同月比は2.0%増にとどまった。

NARによると、4月から8月にかけては最も販売が盛んなシーズンで、この時期の在庫の伸びは5.6%程度が望ましいとされる。

3月の販売ペースに照らした在庫比率は4.6カ月相当で、2月の4.7カ月から低下した。通常は6カ月程度が健全とされる。

供給不足が続く中、物件の中間販売価格は前年同月比7.8%上昇の21万2100ドルとなった。伸び率は14年2月以来の大きさだった。年を通して大半の月で2ケタの伸びが続いていた2013年以降、価格は鈍化傾向にあったが、ここに来て再び上昇方向に加速しているとみられる。

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