第1四半期中国GDP、前年比+7.0%に鈍化 6年ぶり低成長

2015年4月15日(水)13時46分

[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局が15日に発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は、前年同期比で7.0%だった。需要の低迷が響き、昨年第4・四半期の7.3%から減速し、6年ぶりの低成長となった。市場予想とは一致した。

第1・四半期GDP伸び率は前期比(季節調整済み)では1.3%で、第4・四半期の1.5%を下回った。市場予想は1.4%だった。

さらに大幅な景気減速を回避するには、中国当局は一段の刺激策を打ち出す必要がある、との見方が強まりそうだ。

同時に発表された3月の各種経済指標は、すべて予想を下回った。

3月の鉱工業生産は前年比5.6%増と、市場が予想していた6.9%増に届かず、世界的な金融危機が起きた2008年以来の低水準。

1─3月の固定資産投資は前年比13.5%増となり、予想の13.8%増を下回った。1─3月としては2000年以来の低い伸び。

3月の小売売上高も予想の10.9%増に対して10.2%増にとどまった。

1─3月の中国の不動産投資は、前年同期比8.5%増加した。5年ぶりの低水準だった1─2月の10.4%増から、一段と鈍化した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)の中国担当首席エコノミスト、ルイス・クイジス氏は「政策金利と預金準備率の両方が引き下げられる可能性が高い」との見方を示した。

<先行き雇用不安も>

サービス業が依然好調なため、中国の雇用情勢はなお底堅い。ただ、経済成長が鈍化し、生産者物価指数(PPI)のマイナスが続く中、アナリストは製造業が人員解雇を加速させる可能性を指摘する。

華宝信託のアナリストは「GDP伸び率が継続的に7%を割り込む状況になれば、失業問題が表面化しかねない」との見方を示している。

*内容を追加して再送します。

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