日経平均は小幅続落、2万円目前で利益確定売り優勢に
[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅に続落した。前週末に欧米株が上昇したことで、朝方は外部環境を好感した買いが優勢となったが、節目の2万円を手前に上値の重さが意識され、利益確定売りに押された。日銀によるETF(上場投資信託)買いへの期待感が膨らむなか、後場はプラス圏に浮上する場面もあったが、米企業決算を見極めたいとの心理から方向感は乏しく、大引けにかけて軟化。東証1部の売買高は今年2番目の低水準だった。
寄り付き後に日経平均は前週末比68円高となったが、2万円台に乗せることなく上げ幅を縮小。前場中盤には一時81円安を付けた。「前週末に一時2万円を付けた達成感が出ている。米企業決算を見極めようとの姿勢も強まり、上にも下にも動きづらい展開となっている」(高木証券・投資情報部長の勇崎聡氏)という。
取引時間中に為替はややドル高/円安方向に振れたものの、大手自動車株は総じてマイナス圏で推移した。キッコーマン、味の素など直近で上げが目立っていた内需関連銘柄の一角にも利益確定売りが広がった。
中国の経済指標も発表されたが、東京市場への影響は限定的だった。中国税関当局が発表した3月の輸出は前年同月比15%減と、市場予想の12%増に反し大幅なマイナスとなったが、コマツ、日立建機など中国関連銘柄はしっかり。日本電産やアルプス電気など電子品関連も堅調だった。
個別銘柄ではほかに、日本電気硝子がストップ高で引けた。同社は10日、2015年12月期の第1・四半期(1─3月)業績予想の修正を発表。営業利益がこれまで予想していた10─20億円から45億円になる見通しを示した。計画を上回る利益の進ちょくを評価した。半面、チムニーが大幅安。寄り付き前に横浜市内の店舗で食中毒が発生したと発表。今後の事業への影響を懸念した売りが出た。
東証1部騰落数は、値上がり731銘柄に対し、値下がりが1000銘柄、変わらずが148銘柄だった
日経平均
終値 19905.46 -2.17
寄り付き 19967.38
安値/高値 19825.69─19975.66
TOPIX
終値 1586.26 -3.28
寄り付き 1591.68
安値/高値 1578.12─1592.35
東証出来高(万株) 170247
東証売買代金(億円) 21398.62
(長田善行)
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