ドイツ公的債務削減、目標達成1年前倒しへ=入手文書

2015年4月11日(土)02時30分

[ベルリン 10日 ロイター] - ドイツの公的債務削減が従来計画より速く進捗し、目標が1年前倒しで達成される見通しであることが10日、ロイターが入手した財務省文書で明らかになった。

欧州連合(EU)の創設を定めたマーストリヒト条約の下で、ユーロ加盟国は公的債務の水準を自国の国内総生産(GDP)の60%以下に抑えることが義務付けられている。

ただ、EU加盟国のなかで最大の経済規模を持つドイツでさえも同規約を守れておらず、メルケル首相は2013年の連立合意で2017年に公的債務水準をGDPの70%未満に引き下げることを確約していた。

これについて、ロイターが入手した財務省文書によると、政府は2016年に同比率が68.75%に低下し、1年前倒しで目標を達成できると見ていることが明らかになった。政府主導の銀行の不良債権削減が進んだほか、公的財政が全般的に良好だったことが作用したとしている。

政府は同比率をその後も段階的に低下させ、2019年には61.5%と、マーストリヒト条約が定める水準をほぼ達成したいとしている。

ドイツは税収の伸びと低金利が追い風となり、2014年に目標を1年前倒しして連邦財政の均衡化を達成している。

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