訂正-日経2万円:主因はグローバル金融緩和=三菱UFJMS証 

2015年4月10日(金)11時37分

[東京 10日 ロイター] - 日経平均が15年ぶりに2万円の大台を回復したことについて、三菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資情報部長の藤戸則弘氏は、世界的な金融緩和の影響が大きいと話す。

景気や企業業績の改善期待もあるが、緩和マネーによる世界的な株高が起きているという。一方、いまの緩和環境がいつまでも続かないリスクも指摘している。

10日午前、ロイターのインタビューに答えた。

──日経2万円達成の原動力は。

「グローバル金融緩和が背景だ。年初来の株価パフォーマンスをみれば、量的緩和を開始した欧州、追加緩和を示唆する中国、そして日本の順番となっている。利上げが視野に入る米国は小幅ながらプラス(訂正)だ。緩和マネーが世界の株価を押し上げている」

──景気や企業業績への期待は。

「原油を輸入に頼る日本にとって今の原油安効果は大きい。年後半に向けて景気や企業業績が上向いてくるだろうとの期待も株高の一要因ではある、ただ、すでに2015年度の増益を相当程度、織り込んだ水準まで日本株は上昇している」

──今年の上値めどは。

「日経平均で2万1000円程度だろう。企業業績がよほど上方修正されるような事態にならなければ、バリュエーション的にみて、それ以上の上値は難しい。ファンダメンタルズからかい離した株価形成が行われれば、いずれ急落するのは歴史が示している」

──日経平均3万円の可能性は。

「現時点で見えていないような要素がなければ難しいだろう。一方、ドイツでは景気に過熱感も出始めている。経済が弱い国のために、ECB(欧州中央銀行)は緩和をやめることができないでいるが、いまの金融緩和環境がいつまでも続かないリスクも考慮に入れておくべきだ」

*最初の質問に対する回答を訂正しました。

(伊賀大記)

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