欧州株式市場=上昇、M&A期待と底堅いドイツ貿易統計で

2015年4月10日(金)06時06分

[パリ 9日 ロイター] - 9日の欧州株式市場は、上昇して取引を終えた。企業の合併・買収(M&A)への期待に加え、朝方発表された自動車販売やドイツの輸出が底堅かったことが相場を押し上げた。

FTSEユーロファースト300指数は18.40ポイント(1.14%)高の1630.08と、2007年7月以来の高値で取引を終えた。

DJユーロSTOXX50種指数は39.16ポイント(1.05%)高の3781.79だった。

合併新会社の最高経営責任者(CEO)を指名したフランスのセメント大手ラファルジュとスイスの同業ホルシム は5.7%と3.6%の値上がりとなった。

英高級品小売りバーバリーは2.8%の上昇。競合の英ハンドバック製造マルベリーの業績が良かったことで連れ高となったほか、業界内のM&Aの対象になるのではないかとの観測が買い材料となった。

イタリアのメディアグループ、メディアセットは2.2%上昇。イタリアの大手投資銀行メディオバンカが、フランスのメディア大手ビベンディに対してメディアセットの買収を推奨したことが好感された。

ドイツ連邦統計庁が発表した2月の貿易統計は、輸出(季節調整済み)が前月比1.5%増だった。1月の2.1%減からプラスに転じ、市場心理が好転した。

コンサルティング会社LMCオートモーティブがまとめた3月の西欧圏の自動車販売は底堅く、販売の回復傾向がフランスやスペイン、イタリア、ポルトガルにも広がったことが示された。自動車株指数は1.96%上昇した。

ギリシャの主要株価指数は1.06%上昇した。国際通貨基金(IMF)に対する約4億5000万ユーロ(約4億8500万ドル)の融資返済の手続きをしたことで安心感が広がったほか、欧州中央銀行(ECB)がギリシャの銀行に対する緊急流動性支援を拡大したことも好感された。

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