スペイン30年債利回り約2%で推移、入札に強い引き合い

2015年4月10日(金)03時13分

[ロンドン 9日 ロイター] - 9日のユーロ圏金融・債券市場では、スペイン30年債利回りが2%を若干上回る水準で推移。

スペインが同日実施した中長期入札では、欧州中央銀行(ECB)が量的緩和プログラムで周辺国長期債を中心に買い入れを行っていることを追い風に、30年債利回りが過去最低を更新した。

流通市場で、スペイン30年債利回りは6ベーシスポイント(bp)上昇し、2.099%。前月つけた過去最低の1.75%近辺から上昇している。

スペインはこの日、3本建ての国債入札を実施。うち12億8000万ユーロの2044年10月償還債の平均利回りは2.068%で、前回2月の入札時の2.495%から低下した。応札倍率は1.4倍と、前回の1.2倍から上昇した。

INGのシニア債券ストラテジスト、マーティン・ファンフリート氏は「利回りを求める動きとなっている」と指摘。「長期債はこれまで、周辺国の中銀の動向から恩恵を受けている。ギリシャをめぐる懸念が和らげば、(スプレッド)タイト化のトレンドが再開する可能性がある」と語った。

ギリシャ10年債利回りは11.17%に低下し、月初来の低水準を更新。同日が期限となっていた国際通貨基金(IMF)融資4億5000万ユーロの返済を完了したことで安心感が広がった。

独連邦債10年物利回りは一時、過去最低となる0.14%をつけた。その後、同日発表された米新規失業保険週間申請件数が市場予想よりも良好な内容となったことを受け上昇した米債利回りに追随し、0.162%まで押し戻された。

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