ローソン、今期は営業増益0.7%計画 既存店売上高は横ばい

2015年4月9日(木)20時02分

[東京 9日 ロイター] - ローソンは9日、2016年2月期の連結営業利益が前年比0.7%増の710億円になるとの見通しを発表した。競争が激化する中で本業のコンビニは苦戦を強いられているが、商品力の強化に加えセミオート発注システムの本格導入など売り場改革を進めることで、13年連続の過去最高を目指す。

営業総収入は前年比16.1%増の5780億円を計画。買収した高級スーパー、成城石井(横浜市)が通年で寄与する。ただ、コンビニ事業の既存店売上高は前年比横ばいにとどまる見通し。会見した玉塚元一社長は「コア商品は広告宣伝やセール活動の強化で客数も戻ってきている。こうした取り組みをしていけば、客数と既存店前年比は少なくとも100%レベルは維持できる」と語った。

今期の新規出店は1150店舗(グループ1200店舗)、純増420店舗(同450店舗)を計画している。

2015年2月期は、連結営業総収入が前年比2.6%増の4979億円、営業利益が同3.5%増の704億円だった。営業利益は1月時点の会社計画750億円を下回った。減価償却方法の変更で94億円押し上げられており、これを除くと実質減益となる。

玉塚社長は前期について「減価償却要因を除くと、非常に厳しい決算だった。背景には増税の影響などマクロ環境もあったが、15年度にやらなければならない売場力、商品力、加盟店支援の強化が不十分だった」と総括。今期については「この基本的なことを実行していくことで計画は必ず達成していきたいし、その手応えもある」と語った。

景況感については「上向き出しているのではないか。ゴールデンウィーク商戦、夏商戦に向けて悪化するよりはむしろ明るくなっていくのではないかと感じている」としながらも、「景況感が良くなってきたからダイレクトに売り上げが伸びるかというと、そんなに甘い状況ではない」とも付け加えた。

(志田義寧)

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