シェルが英BGグループ買収交渉、石油業界10年強ぶりの大型案件

2015年4月8日(水)10時03分

[7日 ロイター] - 英蘭系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルは、英天然ガス生産大手BGグループの買収に向け交渉を進めている。買収が成立すれば、石油業界では2000年代初期以来の大型案件となる。

買収により、世界の天然ガス生産分野における主導的な立場を一段と強化し、世界最大の石油メジャーである米エクソン・モービルを追い上げる。

BGグループの時価総額は、7日の終値に基づくと約310億ポンド(460億ドル)。約120億ドルの同社純債務を含めると、石油・天然ガス会社の買収規模としては世界的にみて今年最大、1996年以降では4番目の大きさとなる。

シェルの時価総額は2020億ドル。エクソン・モービルの時価総額は3600億ドル。

BGグループは7日、シェルが買収を提案すると決定したわけではないと説明。シェルは買収提案をするかしないかについて、5月5日までに方針を表明するという。

シェルはコメントを拒否した。

今回の買収交渉は、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が関係筋の話として最初に報じていた。

米国のシェールオイルブームや、サウジアラビアが減産しないと決定したことを背景に、原油価格は2014年央以降急落。大型買収が相次いだ2000年代初期と同様の市場環境が形成されている。

当時はBPがアモコとアルコを、エクソンがモービルをそれぞれ買収したほか、シェブロンがテキサコと合併した。

*内容を追加して再送します。

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