NY市場サマリー(2日)

2015年4月3日(金)08時02分

[2日 ロイター] - <為替> ドルが続落。3日発表の極めて重要イベントの3月米雇用統計を控えて、市場はドルの買い持ちポジション調整を継続した。イースター休暇を前にした利益確定売りも見られた。

終盤の取引で、ドルの主要6通貨に対するドル指数は0.7%安の97.485。ユーロ/ドルは1%以上上昇して1.0886ドル。ドル/スイスフランは0.8%安の0.9593フラン、ドル/円は方向感なくほぼ横ばいの119.705円。

<債券> 翌日に3月の雇用統計発表を控え商いは薄かったものの、朝方発表された新規失業保険週間申請件数が予想より良好だったことで、国債が売られた。

終盤の取引で10年債は10/32安、利回りは1.9039%。30年債は30/32安、利回りは2.5186%。短期債もおおむね価格が若干下落している。

3月28日までの週の新規失業保険申請件数は1月以来の低水準。受給総数も2000年12月以来の低水準となった。

フェデレーティッド・インベスターズ(ピッツバーグ)のストラテジスト、ドナルド・エレンバーガー氏は、「軟調な統計が続いていたため、この日の新規失業保険申請件数は市場には驚きをもって受け止められた」としている。

TD証券(ニューヨーク)の副首席エコノミスト、ミラン・ムルレーン氏は、3月の雇用統計について、「軟調な結果になるとの方向にリスクは傾いている」としながらも、増加数が20万人を割り込む確率は低いとの見方を示した。

<株式> 3日ぶりに反発。朝方発表された新規失業保険週間申請件数が減少し、1月以来の低水準となったことが株価押上げに寄与した。ただ、米雇用統計の発表を3日に控え、警戒感は根強かった。

イランが核問題をめぐる協議で欧米など6カ国と枠組みで合意したと伝わったことで原油は下落したがエネルギー株は全般に小幅高。

雇用統計が発表される3日はグッドフライデーのため休場。

<金先物> 利益確定の売りなどが優勢となり、反落した。

前日に1カ月ぶりの高値を付けた反動から、持ち高調整目的の売りや、利益確定の売りが先行した。堅調な米新規失業保険申請件数を受けて、安全資産としての金が売られた面もあったが、外国為替相場でドルが対ユーロで下落し、ドル建てで取引される金塊 の割安感につながったことから、相場の下値は限定的だった。

翌日に発表される3月の米雇用統計を控えて様子見ムードが広がり、積極的な売り買 いは手控えられた。3日はグッドフライデー(聖金曜日)に伴い商品、株式などの一部金 融市場は休場となる。

<米原油先物>  イラン核開発問題をめぐる交渉の進展を背景に反落した。

イランの核開発問題をにらみ、時間外取引中から弱地合いとなった。大筋合意に達するとの思惑が強まるにつれ、原油相場はイラン制裁解除を見越した売り圧力が強まった。

寄り付き後は、ドル安・ユーロ高の進行による割安感に下支えされたほか、米株相場の上伸などを眺めて一部値を戻す場面もあったものの、取引中盤にイラン核協議が6月末ま での最終合意に向けた枠組みで合意したことが発表されると、一段と売り圧力が強まり、 電子取引では一時48.11ドルまで値を下げた。

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