ドル続落、米雇用統計を控えたポジション調整で

2015年4月3日(金)07時13分

[ニューヨーク 2日 ロイター] - 2日のニューヨーク外為市場では、ドルが続落した。3日発表の極めて重要イベントの3月米雇用統計を控えて、市場はドルの買い持ちポジション調整を継続した。イースター休暇を前にした利益確定売りも見られた。

終盤の取引で、ドルの主要6通貨に対するドル指数は0.7%安の97.485。ユーロ/ドルは1%以上高の1.0886ドルとなっている。ドル/スイスフランは0.8%安の0.9593フランだが、ドル/円は方向感なくほぼ横ばいの119.705円。

ロイターが集計した3月の米非農業部門雇用者数予想は、2月の29万人増に対して24万5000人増となっているが、市場参加者の多くはさらに弱い数字が出たときのための準備をしている。

ただ主要銀行のエコノミストは、1日に発表された3月のADP民間部門雇用者数が低調な内容だったにもかかわらず、予想を変えていない。

BNPパリバ(ニューヨーク)の通貨ストラテジストのバシリ・セレブリアコフ氏は「きょうの動きは単に米雇用統計前のポジション調整で、市場は数字が予想を下回るのが怖い」と指摘した。

BKアセット・マネジメント(ニューヨーク)のマネジング・ディレクターのキャシー・リーン氏は、ドルが調整売りで反落し市場は米連邦準備理事会(FRB)がいつ利上げに踏み切るかについて見方が分かれている中で、3日発表の非農業部門雇用者数は特に重要だとの認識を示した。

また「もし数字が強ければ、6月利上げの可能性が高まりドル高相場が復活するだろうが、予想に届かない場合は、ドルは主要通貨に対しさらに下落するかもしれない」と見る。

2日には、欧州中銀(ECB)が3月5日に開いた理事会の議事要旨が発表され、景気見通しが改善されつつも量的緩和策(QE)を「断固として」実行する必要があるとの認識で一致していることがわかった。

ドル/円    終値   119.71/72

始値   119.61/64

前営業日終値   119.74/75

ユーロ/ドル  終値   1.0879/82

始値   1.0835/36

前営業日終値   1.0762/64

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