NY市場サマリー(1日)

2015年4月2日(木)07時15分

[1日 ロイター] - <為替> ドルが下落した。この日発表された雇用や製造業関連指標がさえなかったことを受け、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ開始時期が2015年終盤以降にずれ込むとの観測が強まった。

ドル/円は終盤の取引で0.4%安の119.62円。円については、アジア時間に発表された日銀による全国企業短期経済観測調査(短観)が弱い内容となり日本株が売られる中、安全資産としての買いも見られた。

ユーロ/ドルは終盤の取引で0.3%高の1.0761ドル。3月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が10カ月ぶりの高水準となったこともユーロ買いの材料となった。ただギリシャ改革案をめぐるギリシャと欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF) との協議に進展がなく、ユーロの反発は限定的。ユーロ/円は直近で0.2%安の128.71円。

<債券> 国債価格が上昇し、指標10年債利回りは1.9%を割り込んだ。朝方発表された3月の米ADP民間雇用者数が昨年1月以来の低い伸びとなったことを受け、FRBが利上げを遅らせる可能性があるとの見方が広がった。

10年債利回りは一時、1.852%まで低下。5年債利回りは1.3296%と、2月6日以来の低水準となった。

3月の米自動車販売が強弱まちまちの内容となったことや、3月の米ISM製造業景気指数が1年10カ月ぶりの低水準となったことも、債券買いを後押しした。

<株式> 続落。この日発表の米経済指標が予想より悪かっ たことで、米経済成長や第1・四半期の企業業績に対する懸念が意識された。

3月の販売が減少した自動車のゼネラル・モーターズ(GM)とフォードはそれぞれ2%と1.4%の下落。S&Pヘルスケア指数は1.2%安で、セクター別で最も下げがきつかった。

<金先物>  低調な米経済指標を受けて買い進まれ、4営業日ぶりに反発した。6月物は中心限月としては3月2日以来、約1カ月ぶりの高値で終了した。

ADPが発表した3月の全米雇用報告では、非農業部門の民間就業者数が市場予想を下回ったことを受け、リスク商品への投資が手控えられたことから、安全資産としての金へ資金が流入した。米供給管理協会(ISM)の製造業景況指数が5カ月連続の低下となったことも金の買い要因となり、相場は終盤まで強地合いを保った。このほか、前日まで3日間下げが続いたため、安値拾いの買いや ショートカバーの買いもあったもよう。

<米原油先物> ガソリン需要拡大を示唆する米在庫統計を手掛かり材料に反発した。

米エネルギー情報局(EIA)によると、3月27日までの1週間の原油在庫は前週比480万バレル増と、市場予想の420万バレル増をやや上回ったが、ガソリンは90万バレル減の予想に対し、430万バレルの大幅な取り崩し。ガソリンの価格低下傾向に伴う需要拡大とみなされ、原油相場にも買いを呼び込んだ。

イラン核問題協議をめぐる先行き不透明感が引き続き相場を支えている。6月の最終合意に向けて交渉の進展を記す共同文書案を検討していると一部で報じられた。ただ、イラン産原油への制裁措置解除などに隔たりがあるという。

*内容を追加しました。

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