独10年債利回り過去最低、5年債入札も堅調=ユーロ圏市場

2015年4月2日(木)04時18分

[ロンドン 1日 ロイター] - 1日のユーロ圏金融・債券市場では、独連邦債10年物利回りが低下し、過去最低水準を更新。また、同日実施された独5年債入札は旺盛な需要を集め、利回りは過去最低となった。

独10年債利回りは0.152%に低下、過去最低水準を更新した。

同日発表された3月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は10カ月ぶり高水準となるなど、ユーロ圏経済改善の兆しが確認されている。

ただ、一部アナリストは、投資家は引き続き欧州中央銀行(ECB)の国債買い入れ動向を注目しており、債券利回りにさほど上方圧力がかかっていないと指摘した。

RBCのストラテジスト、ピーター・シャフリック氏は「今後数カ月、相場はこれら2つの要因(経済動向とECBの国債買い入れ)に左右されることになるだろう」とし、「最終的には経済動向が注目され、利回りは上昇する。ただ、独連邦債価格は相対的に高値を維持するだろう」と述べた。

現在、期間7年までの独連邦債すべての利回りがマイナスとなっている。

ドイツはこの日、独5年債入札で約34億ユーロを調達。利回りはマイナス0.10%だった。

ギリシャ債務問題をめぐる不透明性も独連邦債の需要を支えている。ギリシャ政府と国際支援団が合意にこぎ着けられず、金融支援が行われなければ、ギリシャの資金は4月中に枯渇する恐れがあるという。

ギリシャ10年債利回りは27bp(ベーシスポイント)上昇し、11.94%となった。

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