中小金属機械労組ベアが昨年上回る勢い、裾野も拡大=JAM

2015年4月1日(水)12時44分

[東京 1日 ロイター] - 中小の金属機械製造業の労働組合を傘下に抱える「ものづくり産業労働組合」(JAM)によると、3月31日時点で回答した企業のベースアップ分は1933円となり、昨年最終実績の1500円を上回り、率にして0.64%程度の賃上げとなった。また、ベースアップを実施する企業の数も、昨年同期より増えている。

JAMによると、賃金交渉を要求している傘下の1590単組のうち、3月31日時点で全体の4割程度の640社で回答があった。妥結はまだ25%。

そのうちベア分を明示している企業でみると、回答はベア1933円、率は0.64%程度。昨年同期より300円ほど高くなっている。ただし、今後回答が増えるにつれ、小規模企業が入ってくるため、水準は下がっていくことになりそうだ。

JAMでは、昨年の春闘で2001年以来初めてベースアップ要求を行い、1500円を獲得。今年は、大企業との賃金格差を埋めようと、9000円のベースアップ獲得を掲げていた。

JAM広報の五味哲哉氏によると、ここまでの結果について「ベア要求額に比べれば、回答金額はさほど大きくないが、昨年よりは最終的に高い金額で着地する可能性があり、さらにベア実施企業の裾野も広がっている」とみている。

(中川泉 編集:内田慎一)

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