日経平均は大幅反落、先物売りで200円超安 内需株軟調に
[東京 31日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅反落。前日の米国株高や円安の進行など外部環境を好感し、寄り付き後に前日比で一時195円高となるなど買いが先行したものの、手がかり材料に乏しく下げに転換。後場に入ると先物主導で売られ、204円安できょうの取引を終了した。主力株が総じて軟調に推移。電鉄関連など内需株の下げが目立った。
米国市場では主要株価3指数が1%超の上昇となり、外為市場でも1ドル120円台まで円安が進行。これを受け朝方の東京市場で日経平均は1万9600円台を回復して始まったが、翌日に3月日銀短観、週末には米雇用統計など重要経済指標の発表が相次ぐことから、上値追いには慎重な姿勢がみれらた。
日中は「先物市場における海外投資家の動きに左右されている。ここのところ日経225よりもTOPIXの先物を海外投資家が大量に買ってきたが、その反対売買が出ている」(岡三アセットマネジメントの鈴木守・上席ストラテジスト)との声が聞かれるなど、不安定な展開。買い手掛かり材料が乏しいなか、大引け前に大きく値を下げた。
値がさ株ではファーストリテイリングが前日比で2%超の下落となり、指数の重しとなった。また東証1部の値下がり率上位にはオリエンタルランド、や、JR東、JR東海、JR西といった電鉄株の一角がランクイン。業種別で陸運業は3.67%の下げとなったほか、小売、食料品、不動産など内需関連も軟調に推移した。
東証1部騰落数は、値上がり836銘柄に対し、値下がりが910銘柄、変わらずが130銘柄となった。「堅調な業績が期待できる低位銘柄に個人投資家の買いが入っている」(中堅証券)との声もあり、前引け時点で値上がり銘柄数は1200を超えていたが、指数の軟化に伴い値下がり銘柄数が上回る形となった。
個別銘柄ではニトリホールディングスが続落。30日、2016年2月期が増収増益となる業績予想を発表し朝方は買いが先行したものの、市場予想を下回る営業利益計画などが嫌気された。
半面、iPS細胞の開発・製造を手掛ける米セルラー・ダイナミクス(CDI)を、株式公開買い付け(TOB)により買収すると発表した富士フイルムホールディングスは昨年来高値を更新した。
日経平均
終値 19206.99 -204.41
寄り付き 19592.43
安値/高値 19206.99─19607.25
TOPIX
終値 1543.11 -14.66
寄り付き 1576.1
安値/高値 1543.11─1578.93
東証出来高(万株) 236425
東証売買代金(億円) 29382.04
(長田善行)
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