欧州株式市場サマリー(27日)

2015年3月28日(土)07時56分

[27日 ロイター] - <ロンドン株式市場> FT100種総合株価指数が4日続落し、40.31ポイント(0.58%)安の6855.02で取引を終えた。鉄鉱石の価格下落でコモディティー株が売られた。

鉄鉱石採掘で世界第2位の英豪系鉱山会社リオ・ティントは前日、生産制限はオーストラリアの国益に反するとの認識を示した。このところの鉄鉱石価格の下落でオーストラリアの鉄鉱石生産大手フォーテスキュー・メタルズ・グループが競合他社に生産量に上限を設けるよう呼びかけていたのが、リオ・ティント首脳は「とっぴな考え」だとして、この提案を退けた。27日の鉄鉱石先物は供給過剰が続くとの見方から下落。リオ・ティントの株価は2.4%、資源大手のアングロ・アメリカンは3.0%下落した。

ドル高に伴ってドル以外の通貨の購買力が低下したことも、コモディティー企業にとっては打撃となった。

この日は原油価格も反落し、石油大手のBPや、同業で英・オランダ系のロイヤル・ダッチ・シェルも値を下げた。

一方、クルーズ船運営会社カーニバルは第1・四半期決算が市場予想を上回ったことが好感され、株価が7.2%上昇した。

<欧州株式市場> 小幅反発して取引を終えた。新薬の臨床試験の進展が好感されてデンマークの医薬品メーカー、ノボ・ノルディスクが買われ、相場を下支えした。

FTSEユーロファースト300指数は3.49ポイント(0.22%)高の1577.75で取引を終えた。週間では約2.1%安となり、昨年12月以来の大きな落ち込みとなった。DJユーロSTOXX50種指数は9.24(0.25%)高の3679.03だった。

ノボ・ノルディスクは、向こう1カ月以内にインスリン製剤「トレシーバ」の臨床試験で中間資料を米食品医薬品局(FDA)に提出すると発表したことが好感され、株価が10.4%の急騰となった。

ユーロが持ち直しつつあることから、欧州の株式相場はこれまでのユーロ安に伴う株価上昇の利益を確定させようとする売りで前日まで2日続落となっていた。この日もユーロ/ドルは0.3%高で取引され、相場の重しとなった。

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