NY市場サマリー(26日)
[26日 ロイター] - <為替> ドルがユーロに対して上昇した。ドルはここ数日間弱含みで推移していたが、欧米の金融政策の方向性の違いがあらためて意識され、ドルは対ユーロで今週最大の上昇を見せた。
ユーロ/ドル
市場予想を上回る米失業保険申請件数や2月から改善した3月の米サービス部門総合購買担当者景気指数(PMI)速報値も、ドルに対する支援材料となった。ドルの主要6通貨に対するドル指数は、直近0.37%高の97.339。
ドル/円
<債券> 国債価格が下落し、指標10年債利回りは節目の2%を突破した。前日の5年債入札に続き、この日実施された290億ドルの7年債入札もさえない結果となったことが嫌気された。
7年債入札では、最高落札利回りが1.792%と、WI(発行前)取引の水準を1ベーシスポイント(bp)超上回った。応札倍率は2.32倍と、2009年5月以来の低水準に沈んだ。7年債入札は過去1年、需要が弱含んでいる。
前日午後から始まった売りはこの日も続いたが、利回りは依然、FOMC前の水準を下回っている。
<株式> 小幅続落。全般的に不安定な動きとなった。前日の大幅な値下がりに続き当初は売りが先行したものの、経済指標や企業業績などが下支えとなり、その後は下げ渋る展開となった。
半導体メモリーのサンディスクは18.4%の大幅安。売上高の見通しを下方修正したことが響いた。半導体株は全般に軟調となり、フィラデルフィア半導体株指数は1.4%下げた。
コンサルティングのアクセンチュアは6.8%高。北米の企業がコスト削減を目指すなか、同社の四半期決算はアウトソーシング(業務委託)事業の成長に支えられ、純収入が5%増加した。
サウジアラビアのイエメン空爆を受けて原油相場が上昇したにもかかわらず、S&P500種エネルギー株指数は0.2%下げた。
<金先物> 7日続伸。サウジアラビア主導の対イエメン空爆開始を受けてリスク回避の買いが入り、中心限月の終値ベースで約3週間半ぶりに1200ドルを回復した。サウジが地上部隊を投入した攻撃を視野に入れた準備との見方もあり、先行き不透明感が台頭した。
現物需要の鈍さも一部圧迫したもよう。短期的な値上がりを受けて、割高感が意識され中国勢などが買いを手控えているとみられている。
<米原油先物> 続伸。イエメンの空爆開始で中東地域の地政学的リスクが高まり、中東の産油地域へ供給混乱が波及するのではないかとの懸念が広がった。イエメンは産油国としては重要性が低いものの、スエズ運河に向けた原油輸送ルートの主要通過点となるバブ・エル・マンデブ海峡に面していることから、供給への影響が懸念されている。
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