ドルは対ユーロで上昇、欧米金融政策の違い改めて意識=NY市場

2015年3月27日(金)07時00分

[ニューヨーク 26日 ロイター] - 26日のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロに対して上昇した。ドルはここ数日間弱含みで推移していたが、欧米の金融政策の方向性の違いがあらためて意識され、ドルは対ユーロで今週最大の上昇を見せた。

ユーロ/ドルは欧州の取引時間帯に、18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明後に付けた1.10625ドル以来の高値となる1.10525ドルまで上昇。その後値を下げ、終盤は0.79%安の1.08835ドルとなっている。1日の下げ幅としては19日以来の大きさ。

市場予想を上回る米失業保険申請件数や2月から改善した3月の米サービス部門総合購買担当者景気指数(PMI)速報値も、ドルに対する支援材料となった。ドルの主要6通貨に対するドル指数は、直近0.37%高の97.339。

バークレイズ(ニューヨーク)の通貨ストラテジスト、アループ・チャタジー氏は、市場は「ドルを買うのにより良い水準を追い求めてきた。そしておそらく今がその水準だ」との認識を示した。

ドル/円もユーロ/ドルの高値と同じタイミングで約5週間ぶり安値の118.33円に下落後持ち直したが、終盤の取引では0.21%安の119.235円。サウジアラビアなどの中東諸国が、イランを後ろ盾とするイエメンに対して空爆を開始したことで、リスク回避の動きとなる中安全資産とされる円が買われた。

バンクオブアメリカ・メリルリンチ(ニューヨーク)の外国為替ストラテジスト、イアン・ゴードン氏は「中東の地政学的リスクがくすぶり続けている限り、円への回帰がある程度起こるだろう」と述べた。

ドル/円    終値   119.19/21

始値   118.65/69

前営業日終値   119.48/51

ユーロ/ドル  終値   1.0883/85

始値   1.1015/17

前営業日終値   1.0969/72

*内容を追加します。

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