「英利下げの必要性低い」、中銀関係者の発言相次ぐ

2015年3月26日(木)09時10分

[ロンドン 25日 ロイター] - 英国における政策金利の動向をめぐり、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)関係者から利下げの可能性は低いとの見方が相次いでいる。

24日に発表された2月の消費者物価指数は前年比変わらずとなり、1989年の現行方式の統計開始以来、初めて伸び率ゼロとなった。

ただBOEは、インフレ率がマイナス圏に突入したとしても短期間にとどまるとの予想を提示。失業率の低下や賃金の緩やかな上昇が消費者需要につながるとした。

BOEのハルデーン理事は前週、最近インフレ率の伸びは急激に鈍化しており中銀が利下げを実施する可能性があると示唆していたが、金融政策委員会(MPC)のマイルズ委員はフィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで、英国におけるデフレ圧力は「まったくみられない」と述べた。

マイルズ委員は、政策金利の変更による影響が実体経済に及ぶまでには時間がかかるため、インフレ率が目標の2%を大幅に下回る状態であってもBOEが利上げを選択することは想定できると主張。「どちらかと言えば、次は利上げになる可能性の方が高い。時期は経済指標の内容による」と述べた。

低インフレの状態は一時的なものであるとのコメントも相次いだ。BOEのシャフィク副総裁は現地ビジネス誌とのインタビューで、原油価格の急激な下落やポンド高などの一時要因によるものだと指摘。MPCのフォーブス委員もイブニング・スタンダード紙に対し、同国経済は金融危機から回復しつつあり金融政策を引き締める必要が出てくると述べた。

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