ユーロ圏、デフレスパイラルの兆候ない=独連銀総裁

2015年3月26日(木)06時07分

[ミュンヘン 25日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのワイトマン独連銀総裁は25日、ユーロ圏がデフレスパイラルに陥る兆候は出ていないとの見方を示した。同総裁はミュンヘンで行う講演の原稿で、「インフレ率は若干マイナス圏に落ちているものの、物価と賃金の下落により引き起こされるデフレスパイラルの兆候は出ていない。デフレがデフレを呼ぶこうした状況に陥る危険性は非常に低い」との考えを示した。

ワイトマン総裁はデフレスパイルに陥るリスクは低いとする一方で、欧州中央銀行(ECB)が実施している国債買い入れ策により、財政緊縮化と改革実行の意欲がそがれるリスクは存在しているとクギを刺した。

ドイツ国内情勢については、住宅価格は少なくとも10─20%は過大評価されているとしながらも、不動産バブルは発生していないとし、「住宅価格は全国を通して、目に見える形で大幅に過大評価されていない」と指摘。「注視することが適切となるが、警戒する必要はない」とした。

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