ギリシャ12億ユーロの獲得ならず、実質的な改革案出せるか正念場

2015年3月26日(木)03時16分

[ブリュッセル/アテネ 25日 ロイター] - ギリシャが欧州金融安定ファシリティー(EFSF)に返還を要求していた同国の銀行救済基金の12億ユーロ(13億2000万ドル)について、ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)作業部会のメンバーらは25日、電話協議を行い、ギリシャには法的権利がないとして要求を退ける判断を下した。

ただし将来的には問題への対応方法を検討するともした。

ギリシャは新たな資金が得られなければ4月20日までに手元資金が枯渇するとみられている。今回、まとまった資金を得る機会を失ったことで、ギリシャは週明け30日をメドに中身のある改革案を示すことができるかどうか、正念場を迎えている。

ギリシャは銀行救済基金の現金準備12億ユーロについて、EFSFに対し「払い過ぎたため」返還するよう要求していた。

EFSFの報道官は「法的にギリシャの銀行救済基金からEFSFへの超過払いはなかったとの合意があった。ユーログループ作業部会が今後、この問題にいかに対処していくかをいずれ検討する」と述べた。

ドイツ財務省のイエーガー報道官は定例の記者会見で「返還する理由はまったくない」と指摘。銀行ストレステスト(健全性審査)が実施された昨年時点で安全策としてギリシャ向けにEFSFの資金が準備されたものの、実際には使われず、その後、ユーログループが2月にギリシャ支援の4カ月延長を決定した際、当該資金をEFSFに戻し、将来的に銀行の資本増強が必要となればギリシャはこれを利用できる旨を取り決めたと語った。

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