ユーロ圏経済短期的に良好、ギリシャ問題は自制を=ECB理事

2015年3月26日(木)04時15分

[ロンドン 25日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事は25日、ユーロ圏経済の短期的な成長について楽観的な見方を示した。ギリシャ問題に関しては政治家と金融当局者の双方に自制を求めた。

折りしもユーロ安やエネルギー安が成長の支えとなるなか、絶妙のタイミングでECBによる国債買い入れが始まったと指摘。同時に、生産性が低調であるなど構造的な問題を踏まえると、長期的な見通しはそれほど明るいとはいえず、各国政府による改革実施が遅れるリスクもあるとの見解を示した。

同専務理事はロンドンで行われた金融関連の会議で、「量的緩和(QE)はよいタイミングで始まった」とした上で「ユーロ圏では景気循環的な回復は見られているが、対処が必要な重要な構造的な問題は残っている」と語った。

ギリシャ問題については、政治家や中銀当局者が事態の緊張をさらにあおるような発言を慎むべきと指摘。その上で「ユーロ圏は不完全な通貨統合のせいで高いツケを払っているのだと思う。根本的に危機への備えができておらず、われわれはいまだ危機的な状況に取り残されていることが問題だ」と述べた。

*内容を追加して再送します。

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