日経平均は続落、利益確定売りで下げ転換
[東京 25日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は続落。このところ堅調に推移していた銘柄を中心に利益確定売りに押された。ただ、あすに3月期末の権利付き最終売買日を控え、権利取りの動きが続いているほか、公的資金の流入期待や出遅れ銘柄への物色などで下値は限定的だった。
前日の米ダウが100ドルを超す下げとなったが、朝方の日本株は買い優勢となった。「これまでの上昇過程で押し目を作っておらず、買えていない個人投資家が多い。そのため期末ぎりぎりになって配当などの権利を取る動きが強まっている」(岡三証券日本株式戦略グループ長の石黒英之氏)という。
テクニカルでの短期的な過熱感などを背景に朝方の買い一巡後は下げに転じたが、底堅い地合いは継続。エーザイやトヨタなど直近で上昇した値がさ株が利益確定売りに押されたものの、「物色は中低位株に広がり、資金は循環している」(国内証券)との指摘があった。不動産や建設など出遅れ銘柄への物色も下支えした。
個別銘柄では、沖電線が買い優勢。24日に2015年3月期の連結業績予想と配当予想の上方修正を発表し、好感された。同じく今期業績・配当予想を上方修正した参天製薬は昨年来高値を更新した。
半面、インターネットイニシアティブが大幅安。24日に発表した2015年3月期連結業績における利益予想の下方修正を嫌気した。また東洋エンジニアリングが反落。25日にブラジルの関連会社で損失が発生する可能性があると発表し、懸念売りが広がった。
東証1部の騰落数は、値上がり736銘柄に対し、値下がりが961銘柄、変わらずが178銘柄だった。
日経平均
前場終値 19690.70 -22.75
寄り付き 19745.75
安値/高値 19666.12─19775.45
東証出来高(万株) 98774
東証売買代金(億円) 11431.27
(杉山容俊)
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