NY市場サマリー(24日)

2015年3月25日(水)07時19分

[24日 ロイター] - <為替> ドルがユーロに対して反発した。米連邦準備理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)の金融政策の方向性の違いがあらためて意識され、ドル高センチメントに変わりがないことでドルが買われた。ただドル上昇の勢いは、先週のハト派的なFRBの声明で限定的だった。

ユーロ/ドルは18日にFRB声明で上昇して以来初めて、一時1.10台の大台を回復した。しかし2月の米消費者物価指数(CPI)の総合指数がプラスに転じ、ドルが買い戻された。

ドル/円はほぼ横ばいの119.700円。一時約1カ月ぶり安値の119.220円を付けた。

スイスフランがドル、ユーロ、ポンドに対して数週間ぶりの高値水準に上昇した。アナリストによると、2月の英CPIが市場予想を下回り、ポンドの対ユーロ売りがフランの対ドルやユーロの取引に影響を与えたようだ。

<債券> 米国債利回りが低下した。低インフレが長期化するとの見方から、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ時期も後ずれする公算が大きいとの観測が広がった。

朝方発表された2月の消費者物価指数(CPI)統計は、総合指数が前月比0.2%上昇し、4カ月ぶりにプラスに転じた。だが市場では低インフレ見通しがなお根強い。

とりわけ30年債がアウトパフォームし、イールドカーブのフラット化が進んだ。

低インフレ観測がこの日実施された260億ドルの米2年債入札も支援した可能性がある。最高落札利回りは0.598%と、2月に実施された前回入札の0.603%から低下した。またロイターのデータによると、WI(発行前)取引で示されていた利回りを1ベーシスポイント(bp)弱下回った。

<株式> 続落。ドル上昇やそれに伴う企業業績への影響をにらみ、狭 いレンジでの取引にとどまった。

バイオジェン・アイデックが2.4%下げるなど、バイオテクノロジー株が売られた。ナスダック・バイオテクノロジー株指数は8日続伸の後、過去2日で2 .9%下落した。

<金先物> おおむねユーロ・ドル相場につれた動きとなり、最終的に5営業日続伸した。中心限月4月物は中心限月の終値として、3月5日(1196.20ドル)以来約2週間半ぶりの高値を更新した。

朝方は外国為替市場でドル安・ユーロ高が進行していたことから、ドルの割安感に支えられて金相場は堅調な地合いで始まった。米労働省が発表した2月の消費者物価指数(CPI)を受けてドルが買われたことから、一時的にマイナス圏に沈む場面もあった。しかし、終盤にかけてはドル高が続いたにもかかわらず金相場はじりじりと買い戻され、朝方の強地合いを取り戻した。

<米原油先物> ドル・ユーロ相場につれてもみ合いとなり、前日比小幅続伸して取引を終えた。

CPI発表直後にドルが一時的に急落したため、ドル建ての原油相場は割安感を追い風に、電子取引で48.56ドルと、一週間半ぶりの高値まで上伸する場面もあった。

ただ、その後はドルが切り返し、米株相場も下げ幅を拡大。この日夕の米石油協会(API)と25日の米エネルギー情報局(EIA)の週報発表を控え、前週までの米原油在庫が510万バレルの大幅な積み増しとなるとみられていることも下押し材料となり、原油相場は引けにかけて上げ幅を縮小した。

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