ドルが対ユーロで反発、金融政策の方向性の違い意識=NY市場

2015年3月25日(水)07時11分

[ニューヨーク 24日 ロイター] - 24日のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロに対して反発した。米連邦準備理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)の金融政策の方向性の違いがあらためて意識され、ドル高センチメントに変わりがないことでドルが買われた。ただドル上昇の勢いは、先週のハト派的なFRBの声明で限定的だった。

ドルは対ユーロで20日と23日の2日間下落。24日の取引でもドルが当初売られ、ユーロ/ドルは18日にFRB声明で上昇して以来初めて、一時1.10台の大台を回復した。しかし2月の米消費者物価指数(CPI)の総合指数がプラスに転じ、ドルが買い戻された。

ユーロ/ドル は終盤0.17%安の1.09270ドル。ドル/円はほぼ横ばいの119.700円となっている。一時約1カ月ぶり安値の119.220円を付けていた。

アナリストの多くは、ドルは主要通貨に対して安値を探っているものの引き続き底堅く推移するだろうと見ており、 ワールドワイドマーケッツの主席市場ストラテジストのジョセフ・トレビサニ氏は、「ユーロの下落トレンドやドルの上昇トレンドが終わったとは言えない」と指摘。

また、市場はユーロやドルのポジションを持ちすぎないようにし、経済指標を見ながらFRBの利上げの時期を探ると見るアナリストもいる。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(ニューヨーク)の通貨戦略部門の世界責任者のマーク・チャンドラー氏もその一人で「ドルはおおむね根固めのステージに入っており、市場は次の手掛かりとなる指標を待っている」との見方を示した。

その他通貨では、スイスフランがドル、ユーロ、ポンドに対して数週間ぶりの高値水準に上昇した。アナリストによると、2月の英CPIが市場予想を下回り、ポンドの対ユーロ売りがフランの対ドルやユーロの取引に影響を与えたようだ。

ドル/スイスフランは約1カ月ぶり安値の0.95360フランに下落。終盤は0.86%安の0.95770フランとなっている。ユーロ/スイスフランは6週間ぶり以上安値の1.0422フランに沈んだ。

ドル/円    終値   119.75/77

始値   119.32/33

前営業日終値   119.71/73

ユーロ/ドル  終値   1.0923/25

始値   1.0994/95

前営業日終値   1.0945/47

*内容を追加します。

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