ギリシャ国債利回り低下、ECB買い入れも支援要因

2015年3月21日(土)04時12分

[ロンドン 20日 ロイター] - 20日のユーロ圏金融・債券市場では、ギリシャのチプラス首相が欧州連合(EU)の債権団に対し、追加支援の条件となっている経済改革の詳細を数日以内に提示する姿勢を表明したことを受け、同国の国債利回りが低下した。

終盤の取引で、ギリシャ10年債利回りは11.59%と69ベーシスポイント(bp)低下、2年債利回りは22.55%と200bpを超えて低下した。

ただ、サンライズ・ブローカーズのストラテジスト、ジャンルカ・ジグリオ氏は、「ギリシャ国債利回りは低下したものの、同国のクレジットリスクはなお高いままだ」と慎重な見方を示した。

欧州中央銀行(ECB)の国債買い入れが2週間目に入るなか、他の周辺国の国債利回りも低下し、イタリア10年債利回りは1.21%、スペイン10年債利回りは1.19%と、ともに4─6%低下した。ポルトガル10年債利回りは8bp低下の1.64%。

独10年債

RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・スタメンコビッチ氏は、「ECBが大規模な買い入れを行っているため、ギリシャ問題は市場全体に拡散していない」と指摘。「ECBが引き続き市場のけん引役となっている」と述べた。

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