ドル反発、ドル高基調に変化なしの見方=NY市場

2015年3月20日(金)07時10分

[ニューヨーク 19日 ロイター] - 19日のニューヨーク外為市場では、ドルが反発した。前日米連邦準備理事会(FRB)の声明が思ったよりハト派的でドルは大幅安となったが、市場のドル高の見方に変化はなくドルは反動で主要通貨に対して買われた。

18日のFRBの声明では「忍耐強く(patient)」の文言が外されたものの、成長率やインフレ率見通しが引き下げられてドルは主要通貨に対して急落した。しかし19日の市場では早くも反発。

これについてウェストパック(ニューヨーク)の上級通貨ストラテジストのリチャード・フラヌロビッチ氏は、ハト派のFOMC声明は買い持ちにしすぎたドルのポジションを整理するのにちょうどいいきっかけになったものの、中期的にドルはまだいい投資対象だと述べた。

ドル/円は終盤の取引で0.7%高の120.96円。ユーロ/ドルは18日に1.10ドル台を回復したが、19日終盤の取引で2.2%安の1.0623ドルとなっている。またドルの主要6通貨に対するドル指数は直近0.7%高の99.281。

「ドルはFRB(の利上げ見通し)だけの要因で高くなっているわけではない」とする前出のフラヌロビッチ氏は、「ユーロ/ドルが1.0000のパリティ(等価水準)に達するのはまだ可能だと思う。欧州中銀(ECB)が1日に30億ドル相当の債券を購入し、ギリシャ債務問題がまだ解決されない状況で、ユーロが上昇力を得るのは難しいだろう」との見方を示した。

外国為替ポータルサイトのアクションフォレックスは、テクニカル的にはドルは指示線上にあり、上昇トレンドを維持していると指摘。ユーロ/ドルの1.0461ドルからの動きは根固めと見られ、さらに続くかもしれないとしたうえで、1.1096ドルの抵抗線を超えておらず、早かれ遅かれレンジを下抜けするだろうとの予想を示した。

その他通貨ではノルウェークローネが対ユーロで、一日の上げ幅としては2008年以来最大の約3%の大幅上昇を記録した。ノルウェー中銀が一部市場にあった金利引き下げ予想に反して、政策金利を1.25%に据え置いたため。ユーロ/クローネは2.7%安の8.6343クローネとなっている。

ドル/円    終値   120.75/78

始値   120.86/87

前営業日終値   120.10/13

ユーロ/ドル  終値   1.0658/61

始値   1.0666/67

前営業日終値   1.0866/69

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