日経平均3日ぶり反落、FOMC後の円高で利益確定売り優勢に

2015年3月19日(木)12時16分

[東京 19日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反落。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けたドル安/円高の進行や、短期的な過熱感への意識から利益確定売りが優勢となった。

前場中盤には先物売りが入り前日比で一時200円を超す下げとなる場面もあったが、日本株への先高観は根強く下値では押し目買いもみられ、前引けにかけて下げ幅を縮小した。

18日の米国株式市場では利上げへの懸念が後退したことを背景にダウが大幅高となったが、きょうの東京市場では弱含むドル/円が利益確定売りの材料とされた。軟調な滑り出しとなった日本株は、需給面での安心感を支えにプラス圏に浮上し、新高値となる1万9557円17銭まで強含んだが、取引時間中にドルが一時120円を割れるなど、円高が進行したことで先物に仕掛け的な売りが出た。

東証1部・33業種のうち31業種が下落。ソニーや大手銀行株など前日に上昇した銘柄が総じて反動売りに押された。もっとも前引けにかけて指数は下げ渋る動きをみせており、市場では先高期待感から「押し目を待つ個人投資家の買い戻しの動きが入った可能性がある」(国内証券)との声も出た。

高木証券の勇崎聡・投資情報部長は「為替のトレンドがもみ合うだけならば日本株にとってマイナスではない。ドル建ての日経平均の上昇傾向が続けば、海外投資家による日本株買いも期待できる」としたうえで、「多少調整を入れながら、3月期の企業決算が本格化する4月の終わりまでは、日本株はしっかりした動きとなるのではないか」との見方を示している。

個別銘柄では白銅が大幅高。18日に発表した2015年3月期業績予想と配当予想の上方修正を好感した。同日にストップ高比例配分となった任天堂は一時、2011年4月以来となる2万円台を回復。ディー・エヌ・エーはきょうも買い気配が続いている。半面、京都銀行やホシデン、ミツミ電機 など、任天堂の関連銘柄は下落している。

東証1部の騰落数は、値上がり398銘柄に対し、値下がりが1339銘柄、変わらずが128銘柄だった。

日経平均

前場終値 19418.38 -126.10

寄り付き 19514.64

安値/高値 19312.7─19557.17

東証出来高(万株) 120089

東証売買代金(億円) 15543.66

(長田善行)

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