欧州市場サマリー(18日)

2015年3月19日(木)05時25分

[18日 ロイター] - <為替> ドルが主要通貨に対し全般的に下落。同日午後に米連邦公開市場委員会(FOMC)声明の発表を控え、ドルのロングポジションを手じまう動きとなっている。

<ロンドン株式市場> FT100種総合株価指数が大幅続伸し、107.59ポイント(1.57%)高の6945.20で取引を終えた。英予算案で打ち出された税制改正の内容などを好感し、金融やエネルギー関連銘柄が買われた。

金融サービスのハーグリーブス・ランズダウンは2.7%、資産運用のセント・ジェームズ・プレイスは5.2%の値上がりとなった。英政府が予算案で非課税枠の「個人貯蓄口座(ISA)」の運用について柔軟性を高めるとしたことが好感された。

予算案発表を受けて石油関連株も買われた。関連の減税が予算案に含まれていることが材料視された。減税は織り込み済みだったことから、その後個別銘柄の上げ幅は縮小したが、それでもエネルギー関連株はFT100種を13ポイント押し上げた。

中型株ではパブ経営のJDウェザースプーンが1.1%の上昇。ビール減税による業績への好影響が期待された。

<欧州株式市場> FTSEユーロファースト300指数が上昇して取引を終えた。仏セメント大手のラファージュが建設・建材部門をけん引したほか、英銀行大手のスタンダード・チャータード(スタンチャート)が証券会社による投資判断引き上げで買われた。

FTSEユーロファースト300指数は6.40ポイント(0.40%)高の1590.25で取引を終えた。

DJユーロSTOXX50種指数は3.64(0.19%)安の3668.52だった。

ラファージュは5.5%の値上がり。難航しているスイスのホルシムとの合併交渉を継続する上で、新会社の最高経営責任者(CEO)に当初検討されていたラファージュのトップ以外の人物を充てるべく調整を始めたと伝わったことを好感した。ホルシムの株価も2.7%上昇した。

スタンチャートは8.1%の上昇。バースタインやバークレイズが投資判断を上方修正した。

<ユーロ圏債券> 独10年債価格が大幅高。欧州中央銀行(ECB)の国債買い入れに伴い、格付けの高い国債の希少価値が高まるとの見方が広がるなか、この日行われた独10年債入札は好調な結果となった。

応札倍率は2.4倍と前月実施した入札のほぼ倍の需要があったほか、利回りは0.25%でクーポンの半分となり、前回の利回り0.37%からも低下した。

入札を受け、流通市場で独10年債利回りが5.4ベーシスポイント(bp)低下の0.23%をつけた。

ラボバンクのストラテジスト、リン・グラムテイラー氏は「独連邦債が品薄になると誰もが考えている。投資家は足元は買いだめし、後で中銀に売却するつもりなのだろう」と述べた。

他の高格付け国債も利回りが3─5bp低下。ベルギーやオランダ市場などで中銀が長期国債を買う動きがみられたという。

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