英財務相が予算案発表、緊縮ペース緩和・成長見通し上方修正

2015年3月19日(木)01時15分

[ロンドン 18日 ロイター] - オズボーン英財務相は18日発表した予算案で、財政黒字目標を緩めるとともに、成長見通しを上方修正した。

2019/20会計年度の財政黒字は国内総生産(GDP)比0.3%になるとの見通しを示した。

昨年12月時点の予想ではGDP比1%に達するとしていた。当時のエコノミストたちの分析によると、1%達成には公共支出をGDP比で1930年代以来の低い水準に抑える必要があるとされていた。このため野党・労働党は財政緊縮策が厳しすぎるとしてオズボーン財務相を批判していた。

英国では総選挙が7週間後に迫っており、世論調査では接戦が伝えられている。オズボーン財務相は「今回の予算案で、英国は緊縮から繁栄の道へとさらなる大きな一歩を踏み出す」と強調した。財政黒字の目標額引き下げにより、野党の批判をかわしたい狙いが透ける。

予算案では成長率見通しも上方修正された。

オズボーン財務相は2015年は2.4%から2.5%に、2016年は2.2%から2.3%に引き上げられたとし、「回復の裾野は全国に広がっている」と述べた。

*内容を追加して再送します。

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