マイナス金利の悪影響、広く一般に及ぶ可能性=BIS幹部

2015年3月19日(木)00時54分

[ロンドン 18日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)のクラウディオ・ボリオ金融経済局長は、マイナス金利について、金融市場だけでなく広く一般に悪影響を与える可能性があるとの見解を示した。

局長は、多くの貯蓄に金利がつかない状況下で、投資家や政府、一般市民がどう行動するか予測するのは不可能と指摘。「もしこのような前例のない状況が続けば、経済、法的、政治的な限界が試される」として、影響は金融市場以外にも波及するため注視する必要があると述べた。

ユーロ圏が量的緩和に踏み込む一方で、米国は約10年ぶりに利上げに踏み切ろうとしていることも注意する必要があると指摘。最近の低ボラティリティ局面は終わりつつあるようだとし、リスク志向が徐々に低下し、地合いが悪化すれば売りにつながるリスクがあるとの見方を示した。

ボリオ局長は「ボラティリティが過去の平均水準に戻ったが、出口が狭い状況が長く続いたため、市場は流動性を維持できない。この点を過小評価してはいけない」と述べた。

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