2月対中直接投資は前年比+0.9%に鈍化、海外への直接投資は急増

2015年3月17日(火)16時15分

[北京 17日 ロイター] - 中国商務省が発表した2月の中国への海外直接投資(FDI)は前年同月比0.9%増の85億6000万ドルと、1月の29.4%増から伸びが大幅に鈍化した。ただ、アナリストらは旧正月の影響があると指摘している。

1─2月の中国への海外直接投資は前年比17.0%増の225億ドルだった。1月は過去4年近くで最も高い伸びを記録していた。

春節(旧正月)の連休が昨年は1月31日に始まったのに対して、今年は2月19日スタートだったことから統計に歪みが生じているため、アナリストらは2月の弱い数字を深読みし過ぎるべきではないと指摘。

それでもなお、ANZ(上海)の中国担当エコノミスト、Zhao Hao氏は、「今年のFDIは、恐らく昨年と同様に緩やかな伸びが続く」と予想。「中国の製造業は過剰生産能力を抱えており、他の部門も一部では海外投資に対する高い障壁がある」と説明した。

国別では、1─2月にサウジアラビアからの投資が前年比約874%増え、フランスからの投資も367%増加した。商務省の沈丹陽報道官は、一時的な取引が要因だとした。

一方、米国からの投資は31.8%減、日本からの投資は15.9%減だった。

同期間のサービス部門へのFDIは30%増で、製造業へのFDIは7.1%増にとどまった。

中国から海外への非金融直接投資は、2月が68.2%増の72億5000万ドル、1─2月が51.0%増の174億ドル。

*情報を追加しました。

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