欧州株式市場サマリー(16日)
[16日 ロイター] - <ロンドン株式市場> FT100種総合株価指数が反発し、63.50ポイント(0.94%)高の6804.08で取引を終えた。世界最大の金属消費国の中国で安定した経済成長を期待できるとの見方から、鉱業株が買われた。
中国の李克強首相は15日、政策を駆使して経済成長を押し上げる余地が大いにあるとの考えを示した。これを受け、鉱業株指数は0.84%上昇した。個別銘柄では金鉱大手ランドゴールド・リソーシズや英豪系資源大手リオ・ティント、同BHPビリトンが1.3から2.0%上昇した。
小売テスコは3.7%上昇した。広告世界最大手のWPPグループが、テスコの顧客データ部門の株式の過半数を取得することを検討しているとの報道が好感された。
一方、アイルランドのセメントメーカーCRHは4.4%の値下がり。スイスのホルシムと仏ラファルジュの同業2社が合併に伴って売却する資産を取得することになっており、この日、ホルシムがラファルジュに合併交渉の停止を求めたことが嫌気された。
<欧州株式市場> 続伸して取引を終えた。ユーロ安が輸出企業の業績を押し上げるとの期待が相場を支え、ドイツのクセトラDAX指数は初めて1万2000ポイントの大台を超え、過去最高値を更新した。
FTSEユーロファースト300指数は15.88ポイント(1.01%)高の1594.70と、2007年の年末以来の高値で取引を終えた。DJユーロSTOXX50種指数は50.54(1.38%)高の3706.75だった。
DAXは2.24%高の1万2167.72で取引を終えた。
欧州中央銀行(ECB)による国債購入開始でユーロが下落。ユーロ圏の国債利回りも過去最低水準まで下がっていることから、より高い利益を見込める株式に買いが集中している。
スイスの主要株式指数SMIは0.89%高の9237.08ポイント。国立銀行(中央銀行)が1月にスイスフランの対ユーロ上限廃止を発表する前の水準まで持ち直した。プライベート銀行SYZの複合資産・固定資産部門を率いるファブリツィオ・キリゲッティ氏は、為替市場でスイスフランが安定してきたことはスイスの輸出企業にとって良いことだと話している。
ドイツ総合電機大手シーメンス
一方、ギリシャの主要株価指数は0.92%安。債務問題への不安が依然として重しとなっている。ドイツのショイブレ財務相はこの日、ギリシャ政府は今までに取り戻した信頼を全て失ったと述べた。
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