日経平均は連日の大幅高で1万9200円台、公的資金の買い期待続く
[東京 13日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は3日続伸し、1万9200円台を回復した。前日比で一時286円高となり、取引時間中としては2000年4月20日以来、約15年ぶりの高値水準をつけた。公的資金による日本株の買い期待などを支えに先物買いが入ったほか、ファナックが大幅高となり指数をけん引した。
株式市場筋によると、3月限日経平均先物・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特別清算指数)値は1万9225円43銭となった。朝方の東京市場は、前日に続き公的マネーによる需給面での安心感を支えに買いが先行。寄り付き後はSQの市場推計値を下回って推移していたが、じり高の展開となった。
4月に株主との対話窓口となる部署を設け、増配や自社株買いも検討すると報じられたファナック が一時14.3%高となり、指数をけん引。値がさ株ではファーストリテイリングも買われ、前引け時点では両銘柄あわせて日経平均を約155円押し上げる要因となった。
業種別では不動産や金融関連、内需株の上げが目立つなか、日東電工や京セラ、ダイキン工業といった電子部品、外需関連株の一角も堅調に推移。一方で、連日の上昇を続けた医薬品関連は下げに転じた。
アムンディ・ジャパンの高野雅永投資情報部長は、世界的な緩和マネーや公的資金の動き、企業業績への期待感などが日本の株高要因となっているとしたうえで、「日本株はアベノミクスで大きく上昇したイメージがあるが、PER(株価収益率)だけでみるとそんなに跳ね上がった訳ではない」と指摘。欧米株に比べて割高な状況にはないことも、海外投資家の関心を集めているとの見方を示している。
個別銘柄ではTASAKIが続伸。12日、2015年10月期連結利益予想の上方修正を発表し、材料視された。半面、東京ドームが軟調。同社は12日、2016年1月期の連結営業利益が前期比11.3%減の100億円になるとの見通しを発表し、減益予想を嫌気した売りが先行した。
東証1部の騰落数は、値上がり1228銘柄に対し、値下がりが464銘柄、変わらずが175銘柄だった。
日経平均
前場終値 19265.1 +273.99
寄り付き 19119.58
安値/高値 19042.25─19277.58
東証出来高(万株) 200750
東証売買代金(億円) 27958.74
(長田善行)
- 1/1