米マクドナルド2月世界既存店売上高、米競争激化で予想以上の減少 

2015年3月10日(火)08時05分

[9日 ロイター] - 米マクドナルドが発表した2月の世界既存店売上高は1.7%減り、減少幅は市場予想の0.3%を大きく上回った。減少は9カ月連続で、競争激化が米国の売り上げを圧迫した。

米既存店売上高は4%減。コンセンサス・メトリックスのアナリスト予想平均は0.7%減を見込んでいた。

アジア太平洋・中東・アフリカ(APMEA)の既存店売上高は4.4%減少した。中華圏の旧正月「春節」期間中、中国の売上高が伸びたが、日本国内の売り上げが昨年の食品問題を受けてさえなかった。減少幅は、市場予想の3.1%を上回った。

今月1日に就任したスティーブ・イースターブルック最高経営責任者(CEO)は経営立て直し策の第1弾として先週、ヒトに使用される抗生物質を投与して飼育された鶏の肉の購入を、米国部門が段階的に中止していく方針を打ち出した。競争相手のチポトレ・メキシカン・グリルやチックフィレイなどに品質面で足並みをそろえようという動きとみられる。

またマクドナルドは、チポトレやサブウェイといった人気レストランチェーンに対抗するため、サービスのスピードアップのためのメニュー整理や、地域ごとの独自メニュー提供に関する現場の裁量拡大などの措置も導入しつつある。

ただ、労働組合をスポンサーとする年金基金に助言するCtWインベストメント・グループは9日、あらためてマクドナルドの経営陣刷新を要求。「本日の残念な売上高の数字は、マクドナルドが幅広い分野で改革が必要なことを浮き彫りにしている。そうした改革は、空気が淀み視野が狭くなったメンバーを一新することを含めた新経営陣の誕生にまで、踏み込まなければならない」と主張した。

*内容を追加します。

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