債券市場の機能、75%が「低下した」と回答=日銀調査
2015年3月9日(月)17時25分
[東京 9日 ロイター] - 日銀は量的・質的緩和(QQE)に伴う債券市場の流動性など実情を調査するため初めて実施した「債券市場サーベイ」の調査結果を9日公表した。3カ月前と比較して債券市場の機能が「低下した」と75%が答えており、流動性確保など市場機能の維持が課題となりそうだ。
日銀がQQEによる未曽有の国債買い入れに踏み出して来月で2年となる。昨年10月の追加緩和以降は事実上、国債の発行総額に等しいを金額を買い入れる異例の政策に踏み込んでいる。市場参加者の声を丁寧に拾い上げるためにも、債券市場サーベイを開始した。
回答期間は2月18日から25日。調査対象先は40金融機関。
債券市場の機能度について、65%が「さほど高くない」、30%が「低い」、5%が「高い」と答えた。市場参加者の注文量は3カ月前と比べ「減少した」との回答が77.5%に上っており、市場が細りつつあるのが明らかになった格好だ。
国債利回りの見通しについても調査。新発10年債利回りについて市場参加者の見通しの中央値は、3月末0.40%、12月末0.50%、15年度末0.50%、16年度末0.75%となった。
(竹本能文、石田仁志 編集:吉瀬邦彦)
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