日経平均は反落、米株の調整入りなどを警戒 

2015年3月9日(月)15時26分

[東京 9日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落。朝方には一時237円安となる場面があった。前週末の米国株が大幅安となったうえ、寄り前に発表された2014年10─12月期GDP2次速報が下方修正されたことも嫌気され、主力株を中心に利益確定売りが先行した。

日銀によるETF(上場投資信託)買い入れ期待などが下値を支えたものの、米国株の調整入りなどが懸念され、見送りムードも強かった。東証1部の出来高は今年最低を更新した。

前週末に発表された2月米雇用統計が市場予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ時期が予想より早まるとの懸念から運用リスクを落とす動きが広がった。日経平均が前週に節目の1万9000円に接近し、高値警戒感が強まっていたうえ、週末のメジャーSQ(特別清算指数)算出を控え、先物のポジション調整に伴う裁定解消売りも重荷となった。

ドル/円が1ドル121円を回復したが、「日本株はすでに高過ぎる水準にあり、円安に振れても輸出株の反応が鈍い」(松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏)といい、全般相場への影響は限られた。個人投資家などを中心に押し目買い意欲は強いとみられるものの、米早期利上げ観測の強まりから「米国株が短期調整入りする可能性もあり、積極的には買いにくい」(同)との声が出ていた。

寄り前に発表されたGDP2次速報値が1次速報から下方修正され、株価の重しとなった。ただ、主な要因は民間在庫投資の下振れであり、景気回復基調は変わらないとの見方が多いという。

午後2時に発表された2月景気ウォッチャー調査は、景気の現状判断DIが前月比4.5ポイント上昇の50.1と、7カ月ぶりに横ばいを示す50の水準を上回ったものの、市場の反応は鈍かった。

個別銘柄では、gumi が連日のストップ安。2015年4月期の営業赤字修正を受けて、嫌気売りが殺到している。個人投資家からは新規上場後3カ月足らずでの下方修正に批判が出ているという。

半面、配当性向3割強に引き上げると報じられたヨロズや、15年3月期業績予想の上方修正を発表した日基礎などは昨年来高値を更新した。

東証1部騰落数は、値上がり652銘柄に対し、値下がりが1075銘柄、変わらずが136銘柄だった。

日経平均

終値      18790.55 -180.45

寄り付き    18872.96

安値/高値   18733.87─18878.15

TOPIX

終値       1531.76 -9.08

寄り付き     1534.53

安値/高値    1524.53─1536.39

東証出来高(万株) 179771

東証売買代金(億円) 21949.96

(杉山容俊)

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