日経平均は反落、米株安とGDP下方修正で利益確定売り

2015年3月9日(月)12時17分

[東京 9日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は反落。下げ幅は一時200円を超えた。前週末の米国株が大幅安となったことに加え、寄り前に発表された10─12月期GDP2次速報が下方修正されたことも嫌気され、主要銘柄に利益確定売りが先行した。一方、企業業績や需給に対する安心感は強く、売り一巡後は下げ渋る展開だった。

日経平均は前週1万9000円に接近し高値警戒感が強かった。週末にメジャーSQ(特別清算指数)算出を控えていることもあり、先物のポジション調整に伴う裁定解消売りも下げ幅を拡大させる要因になったとみられている。

朝方はGDP2次速報値が1次速報値から下方修正されたことも先物売りの材料になったが、主な要因は民間在庫投資の下振れ。設備投資の停滞は気になるものの、景気回復基調は変わらないとの見方が多い。きょうの株安について市場では、「適度なスピード調整であり、押し目買い意欲は強い。企業業績、需給ともに良好で売り込みにくい。米国株の落ち着きを待って再び上値を試す展開になりそう」(岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、三井不動産、三菱地所など不動産株が軟調。足元の上昇率が相対的に高かったため利益確定売りが優勢になった。半面、ジャパンディスプレイは続伸。同社は6日、石川県白山市に第6世代液晶新工場を建設すると発表した。増産による収益拡大を期待する買いが入った。

東証1部の騰落数は、値上がり743銘柄に対し、値下がりが975銘柄、変わらずが142銘柄だった。

日経平均

前場終値 18850.69 -120.31

寄り付き 18872.96

安値/高値 18733.87─18872.96

東証出来高(万株) 91292

東証売買代金(億円) 10583.21

(河口浩一)

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