スイスフラン上限撤廃、政府が中銀と関係強化

2015年3月6日(金)01時25分

[チューリヒ 5日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)が1月に市場の意表を突く形でスイス・フランの対ユーロ相場上限を撤廃し、フランが急騰したことを受けて、同国の政府が中銀との関係強化を目指す方針を決定したことが、ロイターが5日確認した機密の決議で明らかになった。

政府の2人の閣僚は別々の報告書で、新たなフラン上限導入の検討が可能と指摘したが、決議では言及されていない。

政府報道官は4日、政府が中銀に対して新たな相場上限を要求した事実はないと述べている。

決議は上限撤廃後のフラン急騰に対応する経済政策の選択肢に関するもので、「財務省と経済省は、金融・経済政策間の政策内容とコミュニケーションにおける連携を改善する目的で、中銀との情報交換を強化する」と表明。4ページに及ぶ決議はすでに採択されている。

上限撤廃後のフラン高を受けて批判が高まっていたため、これに対応した形。フラン高によってスイスの企業は人員削減を余儀なくされ、スイス経済がマイナス成長に陥るとの予想も専門家によって示されている。

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