日経平均4日ぶり反落、高値警戒感で利益確定売り

2015年3月3日(火)11時59分

[東京 3日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は4日ぶりに反落した。前日の米国株高や円安など外部環境が良好なほか、国内景気や企業業績の拡大に対する期待も強く、朝方は主要銘柄に買いが先行。寄り付きで前日比83円高まで上昇したが、心理的な節目の1万9000円に近づくと高値警戒感が意識され、次第に利益確定売りが優勢となった。

前日の米国株市場でナスダック指数がほぼ15年ぶりに5000ポイントを突破。外為市場では1ドル120円台まで円安が進むなど外部環境は良好だったが、日経平均は2月3日安値から前日高値まで1カ月で1667円上昇し、短期的な過熱感が意識されやすい状況だった。上値の重さから利益確定売りが目立ち始めると、為替も円高方向に振れて株価の重しとなった。市場では「週末の米雇用統計を控え、無理に上値を追わない姿勢のようだ。とはいえ電子部品の一角が買われるなど個別で値幅取りの動きは見られ、循環物色は続いている」(証券ジャパン調査情報部長の大谷正之氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、シャープが軟調。3日、主力行に資本支援の要請を検討していることが明らかとなり、経営の先行きに対する懸念が広がった。半面、ピジョンは大幅高。同社は2日、2016年1月期の連結営業利益が前期比8.8%増の139億円になるとの見通しを発表した。業績拡大予想を評価する買いが入った。

東証1部の騰落数は、値上がり577銘柄に対し、値下がりが1130銘柄、変わらずが151銘柄だった。

日経平均

前場終値 18786.68 -40.20

寄り付き 18910.52

安値/高値 18730.57─18910.52

東証出来高(万株) 123820

東証売買代金(億円) 12251.51

(河口浩一)

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