スペイン・イタリア国債利回り過去最低、量的緩和控え

2015年3月3日(火)03時41分

[ロンドン 2日 ロイター] - 2日のユーロ圏金融・債券市場では、スペイン、イタリア、ポルトガルの国債利回りがそろって過去最低を更新した。3月から開始される欧州中央銀行(ECB)の量的緩和(QE)策が支援材料となった。

ECBは5日の理事会で買い入れの詳細を明らかにするとみられている。

コメルツ銀行のストラテジスト、ライナー・グンターマン氏は「一部では2日にも買い入れが始まると予想する向きもあったが、おそらくECBは5日にオペレーション上の詳細を微調整し、来週9日から買い入れ開始となる可能性が高い」との見方を示した。

この日発表されたユーロ圏消費者物価指数(CPI)への市場の反応は限定的だった。CPI(速報値)は前年比でマイナス0.3%と、予想(マイナス0.4%低下)より小幅な低下となった。

スペイン、イタリアの10年債利回りは5ベーシスポイント(bp)低下のそれぞれ1.228%、1.296%をつけ、過去最低を更新した。

ポルトガル10年債も一時10bp低下し、過去最低の1.754%を記録。

アイルランド10年債も過去最低の0.856%を再び試す展開となった。

独10年債利回りは0.35%に上昇したが、前週つけた過去最低の0.285%からそう遠くない水準にある。

ギリシャ10年債利回りは12bp上昇の9.92%。ギリシャをめぐっては、資金供給を受ける条件となっている改革を実施するよう依然圧力がかかっている。

  • 1/1

今、あなたにオススメ

今、あなたにオススメ