米GDP第4四半期改定値2.2%増、先行き依然底堅く

2015年2月28日(土)01時48分

[ワシントン 27日 ロイター] - 米商務省が27日発表した昨年第4・四半期の国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比2.2%増となり、速報値の2.6%増から下方修正された。在庫投資の減速と貿易赤字の拡大を反映した。ただ米経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は依然底堅い。

改定値は市場予想の2・1%増とほぼ一致した。第3・四半期は5・0%増だった。

改定値発表を受けて、米国債の値下がり幅は拡大。ドルは主要通貨に対するそれまでの下げ幅を縮小した。

GDPの3分の2以上を占める個人消費支出は4.2%増で、速報値から0.1ポイント下方修正されたものの、2006年第1・四半期以来の高い伸びとなっている。国内需要を示すその他の数値も底堅く、成長の鈍化は一時的なものとみられる。

労働市場が引き締まってきたことや原油安で国内需要が下支えされ、米国は世界経済の動揺を乗り切ることができると期待されている。

機器に対する設備投資は0.9%増で、速報値の1.9%減からプラスに転じた。

前日発表された1月の耐久財のコア受注は4カ月の続落から増加に転じており、今年第1・四半期のGDPもプラスとなる可能性が出てきた。

個人消費と設備投資の増加を反映し、国内最終需要は3.2%増となり、速報値の2.8%から上方修正された。

在庫は884億ドル増。速報値の1131億ドル増から大幅な下方修正となった。これを受けて、在庫の寄与度は速報値の0.8%から0.1%に下がった。在庫投資の減速は第1・四半期のGDPが押し上げ要因となる。

底堅い需要を反映して輸入が増加し、貿易赤字の拡大につながった。赤字額はGDPを1.15ポイント押し下げた。押し下げ幅は速報値の1.02ポイントから拡大した。

消費は強かったものの、第4・四半期のインフレ圧力は抑制されていた。個人消費支出(PCE)物価指数は0.4%下落と、速報値の0.5%下落よりは下げ幅を縮小したものの、09年第1・四半期以来の低い水準だった。食品とエネルギーを除いたコアPCE物価指数は速報値と同じ1.1%上昇で、13年の第2・四半期以来の低い水準だった。

低インフレの状況は、連邦準備理事会(FRB)が08年12月から続く事実上のゼロ金利政策について、解除を急ぐ必要がないことを示唆している。

住宅投資は下方修正された。政府支出は速報値と比べてマイナス幅が縮小した。

*内容を追加して再送します。

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