アイルランド10年債利回りが初の1%割れ、ECB量的緩和控え

2015年2月26日(木)02時43分

[ロンドン 25日 ロイター] - 25日のユーロ圏金融・債券市場では、欧州中央銀行(ECB)の国債買い入れ型の量的緩和実施開始を控えユーロ加盟国の国債利回りが総じて低下するなか、アイルランド10年債利回りが初めて1%を下回った。

アイルランド10年債利回りは0.97%と、6ベーシスポイント(bp)低下。このほか、ポルトガル10年債利回りは8bp低下の2.03%、スペインとイタリアの利回りも若干低下し過去最低水準をやや上回る水準で推移した。独10年債利回りは4bp低下の0.33%。

JPモルガン・アセットマネジメントの世界金利部門責任者、デビット・タン氏は、ECBが実際に量的緩和を始める前からこうした動きが出ていることで「現在の環境がさらに強化される」との見方を示した。

ただ、ギリシャ国債<0#GRTSY=TWEB>利回りは85bp上昇。ドイツは同国の信頼性に懐疑感を示している。

ドイツがこの日に実施した5年債入札では平均落札利回りがマイナス0.08%と、初めてマイナス圏に低下。ユーロ圏ではこの他、ポルトガルが15億ユーロの10年債入札、スペインが70億ユーロの15年債入札、ベルギーが20億ドルのドル建て3年債の入札を実施したが、格付けが高い国で利回りがマイナス圏に落ち込むなか、少しでも高い利回りを求める動きが見られた。

特にポルトガルとスペインの国債入札で旺盛な需要が見られ、なかでもポルトガル10年債入札では落札利回りは過去最低を記録した。

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