NY市場サマリー(24日)

2015年2月25日(水)08時51分

[24日 ロイター] - <為替> ドルが主要通貨に対して弱含んだ。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言で早期の利上げを示唆する発言がなく、米債利回りの下落と相まってドル売りが優勢となった。

ドル/円は、ガイダンスの変更はどの会合でも利上げが可能だ、とのイエレン議長の発言が伝えられると、一時119.84円の高値をつける場面があったが、議長が利上げを急いでいないことがわかるとすぐに反転した。

ユーロは、ギリシャの4カ月の金融支援延長の条件となる財政構造改革案を欧州連合(EU)が承認したことが支援材料となり、終盤は0.02%高の1.1337ドル。ドル/円が上昇したタイミングでは1.1288ドルに下落していた。またユーロ/円は直近の取引で0.09%高の134.78円。

<債券> 国債価格が上昇。一時的に値下がりする場面もみられたものの、その後は買いが入り値を戻した。FRB議長がこの日の議会証言で年後半の利上げに含みを残したことが材料となった。午後行われた2年債入札には強い引き合いがみられた。

イエレン議長は、FRBとして毎回の連邦公開市場委員会(FOMC)ごとに利上げを検討する方向で準備を進めていると表明。FRBが利上げ開始に向けどのように準備を進めるかについては、先ず12月のFOMC声明から採用している政策金利の先行きを示すフォワードガイダンスの「忍耐強くいられる(patient)」との文言を削除し、どのFOMCでも利上げ決定が可能な段階に移行すると述べた。

議長証言について、市場では、今年6月以降の利上げに向けた布石と受け止められた。

260億ドルの2年債入札は、プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)の入札比率が昨年3月以降で最低となる一方、直接・間接入札者の応札はしっかりだった。

<株式> 上昇。FRB議長の議会証言を受け、ダウとS&P総合500種が終値として最高値を更新した。ナスダック総合は2009年7月以来最長となる10連騰となった

イエレン議長は「連邦公開市場委員会(FOMC)ごとに」利上げを検討する方向で準備を進めている」と語った。エコノミストたちは早ければ6月の利上げを予想しているが、一部の投資家は議長の発言が2006年以来となるFRBの利上げ時期の後ずれのサインとみている。

リバティビュー・キャピタル・マネジメントのリック・メクラー社長は「現時点で全てのニュースは徐々に良くなっている段階だ。大幅な利上げの理由とするにはこの時点では不十分だ。現在、利上げの説明がつくのは賃金の上昇だけだろう。大半の産業で実際にはまだ力強い売上高の増加がみられない」と話した。

<金先物> 3日続落。ギリシャへの金融支援が4カ月延長される見通しが濃厚となり朝方から軟調に推移。その後はFRB議長証言を受けて売り買いが交錯。相場は15ドル弱上下に振れ、やや荒い値動きとなった。

<米原油先物> 5日続落。原油輸送が再開されたばかりのリビア南東部サリル油田が大雨による停電で再び送油停止を余儀なくされたことで買いが先行したが、米石油在庫統計を控えて上値が重くなった。

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